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泥沼に咲く蓮の花(母の死に顔)

泥沼に咲く蓮の花(母の死に顔)_e0329266_08073925.jpg

葬祭場に到着して、母の死に顔に対面する。

死化粧のせいなのか、余りの美しさに正直とても驚いた。

私が知っている母の顔のなかで、一番綺麗な顔だった。

なんか、高貴な観音様のような。。。

写真を撮りたい位だったが、死に顔は絶対に撮ってはいけないので、
もちろん止めた。


最近、義理の兄、友人の死などで、死に顔に対面しているが、

みんな死ぬと物質に戻るような感じだった。

 
 母は、大正、昭和、平成と大変な時代を生き抜いた人。

それはそれは、私達の想像出来ない苦労をしている。。。

20代の独身時代に、お兄さんが結核になり、お嫁さんさえ結核が感染するというので、

誰も寄りつかないときに、死んでもいいと思いながら看病したらしい。

お医者さんが「あなたは若いのだからもう止めなさい」と言われたとか。。。

自分も子供の頃に、病気したときは寝ないで必死に看病してくれた。。。


50歳代から腰が痛かったらしいけど、それでも80歳まで元気だった。

父を見送ってから、あちこち手術、痛みとの戦いの日々。。。

余りの痛さに「これから死ぬ」と電話がかかってきたこともあったが、

何とか思い止まらせた。頭は正常だったので、
自殺はそう簡単にできるものではない。

痛みの中で何とか車イスを使いながら、自分で歩こうとしていたが、

転んでそれからは歩けなくなり、ここ1年は病院で寝たっきりになった。

誇りがあっただけに、寝たっきりだけは嫌だったらしいけど、逆に痛みは以前ほどは感じなくなっていた。。。


 私は母を見ていて、また回りの人の話を聞いても、身体は年と共に

どんどん痛い処が増えてくるらしい。。

 正直のところ、年を経て身体が悪くなってくる恐怖があり、

そんなに長生きをしたいとは、どうしても思えなかった。

 しかし母の死に顔を見て、この死の一瞬のためにたとえ痛くとも
必死に生きるべきだと思った。。

 そして母の死の後、私の身体を爽やかな風が通った。。。

ここのところ、私自身も腰を痛めたりしていて、なんか痛かった状態が続いていたのも、スーっと楽になった。

 自分を産んだ人と自分はいろんな意味でつながっていると実感させられた。

世に中は泥沼のようなことが沢山あるからこそ、誠実に生きたら美しく死ねることも教えてくれた。

 義理の母が、年を経た人が亡くなると観音様のような死に顔になることがあると
いうことを話してくれた。。。

 年老いるまで生きることには、意味あることが今回わかった。。。

 いま、母は私の側にいるような気がする。。。。。


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by ramanogawa | 2016-05-28 12:59 | つれづれなるままに | Trackback | Comments(0)

水彩、パステル、油絵、墨絵 ramanogawa303@icloud.com


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